第七十二章

 窓辺で青年は書を広げていた。
 時刻は六つ。
 青年は白い単の上に、薄浅葱と紺青を取り合わせて身を包む。
 色彩的にはずいぶんと地味だが、だいぶ都に慣れてきたのだろう。
 白い単は地紋も鮮やかな朱子織のもの。
 薄浅葱の衣には銀糸の小花が織り込まれており、紺青の衣には玉を掴み雲の上を舞う瑞鳥が図案化されたものが縫い取られている。
 身支度の途中であったのだろうか。それらは打ち解けた具合であった。
 特徴的な樫の木色の髪もただ垂らされており、腰まで届くその長さに見る人を驚かせたことであろう。
 この白鷹城の主である絲白厳は、硝子越しの白い光にうっとりと微笑む。
 鮮烈とは違う、この季節特有の煌く光。
 季節はソウヨウの最も好きな時季にさしかかろうとしていた。
 若葉が萌え、百花の女王が咲き誇る。
 どこまでも空は晴れ渡り、田畑は潤う。
 躍動する生命の息吹たち。
 それを想像するだけで、心は踊り、自然に顔がほころぶ。
「おはようございます」
 考え事はモウキンの声で中断される。
「お目覚めだなんて、珍しいこともありますね」
 副官は笑う。
 青年が十四の歳に副官を拝命し、以来五年に渡り仕えてきた。
 正(まさ)しく、公私共に。
「目が覚めたんです」
 ソウヨウはおっとりと微笑んだ。
「それは良かったですな」
 モウキンは卓の上に乗った螺鈿の花も麗しい漆塗りの箱を開ける。
 中身は前日に女官が用意した、ソウヨウの装束である。
「今日は良いことがありそうな予感がします」
 嬉しそうにソウヨウは言った。
 こういうときに、妙に自信たっぷりに断言するのはこの青年の「らしさ」である。
「そうですか」
 モウキンはニコニコと相槌を打つ。
「きっと、今日も素晴らしい一日でしょうね」
 ソウヨウは笑む。
 そのときだった。
「シャオ!」
 小さなつむじ風が乱入した。
 この大陸広しといえども、ソウヨウの小字を呼ぶのはただ一人。
 赤茶色の髪を揺らして、この国唯一の公主はソウヨウに抱きついた。
 ソウヨウは大概のことに慣れたが、これには驚く。
「姫!?」
 その小さな体を抱きとめながらも、曖昧な色の瞳にはきっちり動揺が浮かぶ。
「おはよう、シャオ」
 ホウチョウはニコッとソウヨウに笑いかける。
「おはようございます、姫」
 身についてしまった習慣とは怖ろしいもので、ソウヨウは穏やかな笑顔を浮かべて返事をした。
 返事をしてから、本人は「しまった」と内心焦る。
「今日、メイワからお手紙が来たの!」
 ホウチョウは嬉しげに言う。
 ソウヨウよりもお寝坊さんなホウチョウがこんな朝早くから元気なのは理由があった。
「もうすぐ、メイワが帰ってくるの!
 ちゃんと、手紙に書いてあるのよ。
 ほら、ここ。
 もう家を出たんですって」
 ホウチョウは竹簡を広げ、ソウヨウに指し示す。
 昨日までとは打って変わって、表情は明るく、声には喜びがあふれていた。
 普段のソウヨウならば、ホウチョウと一緒になってそのことを喜んだのだろう。
 しかし、今は普段とはいささか状況が異なっていた。
 ソウヨウの身支度が済んでいないことはこの際、置いておくとしても……一種異様な光景であった。
 できるだけ意識しないようにしていても、無理なことはある。
 ホウチョウの姿は、まさに毒だった。
 よっぽど書簡が嬉しかったのだろう。
 早く、その喜びを恋人と分かち合いたかったのだろう。
 それはよーく、わかる。
 だがしかし。
 だからと言って……。
 何も、寝着のまま来なくても良いような気がする。
 真っ白な寝着をまとっただけの美しい乙女が目の前にいて平気な男はいない。
 ほんのりと透けて見える肌の色、いつもよりも体のまろやかな曲線がわかる。
 隠れて見えないはずの素足が視界の端に入る。
 垂らされたままの赤茶色の髪がそれらを彩る。
 知らず知らずのうちに、ソウヨウは唾を嚥下(えんげ)した。
 それによって、我に帰る。
 実に、危ないところだった。
 ソウヨウは紺青の衣を脱ぐと、恋人の肩にかける。
 無垢な魂はきょとんと彼を見上げる。
「その格好では、風邪を引かれます」
 言い訳らしきことを、ソウヨウは言った。
「そう?」
 ホウチョウは小首をかしげる。
 その動作に赤茶色の髪がゆったりと打ちなびく。
 サラサラと細い首筋にかかり、紺青の衣にまかれる。
 匂うような柔媚(じゅうび)。
「送ります。
 皆さん、心配なさっていらっしゃるでしょう」
 ソウヨウは無理やり笑顔をつくると、細い体を抱き上げた。
 いつまでも裸足で立たせておくのは、耐えられなかった。
「イヤッ!」
 鋭い声をホウチョウは上げる。
「下ろして!
 子どもじゃないんだから、一人で歩けるわ。
 ここまでだって、歩いてきたんだから!
 下ろして!」
 ホウチョウは金切り声を上げ、ジタバタともがく。
 突然の抵抗に、ソウヨウはびっくりする。
「離してっ!」
 赤瑪瑙の瞳は本気だ。
 まるで、ソウヨウを見知らぬ他人のように怯えている。
「姫?」
 拒絶されるのが、何よりも辛い。
 信じたくはないけれども、実際に起きているその事象にソウヨウはまごつく。
「イヤッ!
 下ろして!」
 耳を覆いたくなるほどの叫び声を乙女は上げる。
「公主様!」
 叫び声を聞きつけたのか、幼い少女が入室の挨拶もなしに飛び込んでくる。
「ああ、もう!
 言わんこっちゃない。
 全く傍迷惑です!
 おかげで、どこにいるのかわかりましたけど」
 麦色の髪の少女はぼやく。
「白厳様、ご迷惑おかけしました。
 公主様を下ろしていただけますか?
 靴を持ってきたんですけれど、これじゃあ履かせられませんから」
 屈託のない笑顔を浮かべて少女は言った。
 ソウヨウはホウチョウを床に立たせる。
 ホウチョウはスッとソウヨウから離れる。
 二人の間に不自然な距離が生まれる。
「さあ、公主様」
 少女に促されて、ホウチョウは糸靴(ぬのぐつ)を履く。
「こんな騒ぎは勘弁してください。
 私があとでお叱りを受けるんですから」
 口煩く少女は言った。
 ホウチョウは竹簡をギュッと抱きしめたまま、うつむいている。
「大変ご迷惑おかけしました。
 失礼させていただきます」
 少女はクルッとソウヨウの方を向き直ると、ぴょこんと礼をする。
 そしてホウチョウの手を引いて、部屋を出て行った。
 ホウチョウは一度も振り返らなかった。
「私は……嫌われてしまったんでしょうか……?」
 茫然自失の態で、ソウヨウは呟いた。
「急に抱き上げられたから、驚かれたんでしょう」
 事の成り行きを見守っていた副官は苦笑した。
「ですが……」
「考えすぎですよ。
 きっと、明日にはころっと忘れて、大司馬のところにやってきますよ。
 それも飛び切りの笑顔でね」
 経験豊富な壮年の男性は明言した。


「いつまで、そうしていらっしゃるおつもりですか?」
 麦色の髪の少女は呆れる。
 彼女の名は秋霖。
 メイワ付きの侍女見習いという身分なのだが、わけあって現在は十六夜公主の侍女紛いなことをしている。
「せっかく、こんな早くお目覚めなんですからお召し替えしちゃいましょうよ」
 秋霖はホウチョウに言う。
 ホウチョウは部屋の真ん中で、ボーッと突っ立ている。
 大事そうに竹簡を抱きかかえたままで、紺青の衣をまとったままで。
 こんな姿が女官長あたりに見つかったら、どんなことになるやら。
「びっくりしたわ」
 ホウチョウは唐突に言う。
 彼女はいつだって、突然で予想外である。
 母である皇太后によく似て……と言うわけではない。明らかに飛の姓の行動鋳型である。つまり彼女の兄も、姪も、おそらくこれから生まれるであろう彼女の子どもも皆、こういった突拍子もないことを平然にやってのけるということだ。
「シャオはいつの間に、あんなに大きくなったのかしら?」
 ホウチョウは呟く。
 本人が耳にしたら、さぞかし驚くことであろう。
「今更なことを言わないでください。
 再会なさってから、毎日会ってらっしゃるじゃありませんか」
 秋霖は言う。
「あら、毎日じゃないわ。
 シャオが戦に行ってる間は、逢えなかったもの」
 ホウチョウは秋霖を見た。
「言い直します。
 こちら、白鷹城にお移りになってからは、毎日会ってらっしゃるじゃありませんか」
「ええ、そうね。
 だからかしら?
 改めて見たことないもの。
 きっと、シャオはまた背が伸びたわ」
「男は二十歳まで背が伸びるって言いますからね。
 おかしくはないでしょう?」
「昔は私より小さかったのよ」
「……そりゃあ、そうでしょう。
 女の方が先に成長期が来ますから」
「私のこと軽々と抱き上げたのよ」
「でしょうね。
 ああ見えても武人ですから。
 お忘れかもしれませんが、大司馬は夏官長です。
 武の最高位ですよ。
 それに、公主様のように軽い人間なら、私でも抱きかかえられそうです」
「……。
 秋霖でも?
 私って、そんなに軽そうかしら?」
 ホウチョウは不思議そうに訊く。
「並の女性の目方の三分の二ぐらいしかないんじゃないんですか?」
「それはあまり背が伸びなかったからよ。
 でもどうしてかしら?
 私の家族はみんな大きいのに。
 貰われっ子なのかしら?」
「……。
 そんなわけないでしょう?
 皇太后様にこんなにそっくりなのに」
「じゃあ、お父様は本当のお父様じゃないとか?」
「建王様、草葉の陰で嘆いちゃいますよ。
 チョウリョウの民は鴛鴦なんですから」
「でも、鴛鴦が一生に一人しか伴侶を持たないって嘘よ。
 ちゃんと、観察してみればわかるわ」
「だとしても、です。
 実の母の貞操を疑うのは良くないことです」
「はしたないの?」
「非常識っていうんです」
「じゃあ、二度と言わないわ」
 ホウチョウはあどけなく笑う。
「さあ、書簡を貸してください」
 秋霖の言葉をホウチョウは素直に聞く。
 ……聞いたのには訳があった。
 秋霖が竹簡を棚にしまい、ホウチョウの衣を用意している間にホウチョウは寝台にもぐりこんだ。
 不穏な気配に気がついた少女が振り返ったときには、遅かった。
「あー!
 どうして、寝ちゃうんですか?」
「眠いから」
 実に明確な答えである。
「駄目ですよ!
 せっかく、起きたのに。
 ほら、起きてください!」
「眠いから、いや」
 ホウチョウは布団に包まる。
「そんなこと言わずに」
 秋霖はホウチョウを揺する。
「……シャオの匂いがする」
 ホウチョウは幸せそうに微笑む。
 もう半分夢の中だ。
「あー!
 白厳様の衣なのに。
 ぐしゃぐしゃになっちゃいますよ。
 せめて、脱いでから眠ってください!」
 秋霖の叫びも虚しく、ホウチョウは夢の中の佳人になった。


 昼を過ぎた頃。
 大司馬府に戻ってきたカクエキは、上官の腐れ具合に驚いた。
 国境沿いの小競り合いの鎮圧というあまり面白くない仕事を完遂してきて、ようやく都に戻ってみれば上官はこれ以上ないくらいに落ち込んでした。
「あー。
 私の人生は終わりましたー」
 ソウヨウは卓に突っ伏したまま言った。
 ちなみに未決済の書類が卓の上には山積みである。
「もういやです」
 本気でソウヨウは言っている。
「大司馬。
 一応、任務を終了してきたんですが?」
 カクエキはとりあえず言った。
 緑とも茶ともつかない曖昧な色の瞳が、お義理でカクエキを見た。
「これが夢だったらよかったのにー」
 ソウヨウは言う。
 カクエキはちらりとモウキンを見遣る。
「今日、少し事件があっただけだ」
 モウキンは苦笑する。
「……十六夜公主ですか?」
 カクエキは揶揄するように笑う。
 モウキンは軽くうなずいた。
 それで、全て合点が行った。
「まあ、伯俊がいなくて幸いだな。
 こんな姿見たら、説教が始まるぞ」
 カクエキが言うと
「それが、帰ってくるんだ」
 モウキンは答えた。
「?
 一ヶ月の休暇じゃなかったんですか?」
「用が済んだから帰還すると、今朝書簡が届いたんだ」
「へー。
 相変わらず、真面目だな。
 親孝行してくりゃあ良いのに。
 こんな機会がなきゃ、実家に帰らないんだから」
「風呼は古里には帰らなくていいのか?」
「ああ、よしてくださいよ。
 流れ流れて気の向くまま足の向くまま。
 それが風呼のヤン、です」
 カクエキは笑った。
「そうか」
 モウキンはそれ以上、深く追求しなかった。
「しっかし、書簡が届いたのが今朝なら、今日中に帰ってくるのか」
 シュウエイの馬操術は定評がある。
 千里を一夜で駆け抜けると言われる行将軍や、ソウヨウには劣るものの、伝令の早馬よりも早く馬を走らせることができる。
「だったら、今回の西伐は伯俊でも良かったんじゃあ。
 予断が許せない情勢ではなかったんだし」
 カクエキは愚痴る。
「そういうのを預言(かごと)がましいと言うんだ」
 キレのある声が飛んでくる。
「翔伯俊、ただいま戻りました」
 噂の人物であるシュウエイが、きっちりと装束を整えた姿で入室した。
 大司馬に対して、拱手する。
 この時、ソウヨウは卓の木目を指でなぞっていた。
 シュウエイを見向きもしない。
「使者と同時に家を出たのか?」
 カクエキはシュウエイに問うた。
「まさか。
 使者を出したのは、家を出る二日前だ。
 そうでもしないと、途中で追い抜いてしまって使者を立てる意味がなくなる」
 シュウエイは笑う。
「もう少し、ゆっくりしていても良かったんだぞ」
 モウキンは言った。
「いえ、そういうわけには行きません。
 私事でいつまでも都を離れているわけには」
「平穏な時にはできるだけ休暇をとった方が良い。
 いつまた、乱世がやってくるかわからないのだからな」
 モウキンはしみじみと言った。
 群雄割拠の時代に生を受け、今まで平和を味わったことのない世代である。
「肝に銘じておきます」
 シュウエイは一瞬複雑な表情を浮かべたが、そう返事をした。
「ところで、大司馬はどうなされたんですか?」
「ああ、きっと明日には元に戻ると思うのだが」
 こう会話が進んでいる間にも、ソウヨウは謎のうめき声を上げ、卓の上にだらしなく広がっている。
 ソウヨウの周辺には、どす黒い嫌な空気が漂っているようにも見える。
「明日じゃ困るんですが」
「……今回は多めに見てやって欲しい。
 状況が状況だけに。
 大司馬には落ち度がなかったんだしな」
「……。
 明日、元に戻る保障がどこにあるんですか?」
「賭けてもいい。
 明日の昼までには、元に戻る」
 モウキンは請け負った。
「はあ」
 シュウエイはもう一度、ソウヨウを見る。
「再起不能だな」
 カクエキが呟く。
 シュウエイもうなずきかける。
 誰がどう見ても、使い物にならなくなっている。
 しかし、事態は急変するものである。
 廊下がざわめく。
 華やかな、と言えば聞こえが良いが、キンキン声にしか聞こえない女性の声である。
「いけません、姫!」
「せめて、お召し替えを!」
 制止する女官の声。
 それらが大きくなって、だんだん近づいてくる。
 卓に突っ伏して使い物にならなくなっていたはずのソウヨウがピクリと反応を示す。
 騒ぎが最大限に大きくなった。
 三人は思わずこれから起こるであろう未来に身構える。
「シャオ」
 ご機嫌も麗しく、十六夜公主が飛び込んでくる。
 女官たちが制止した理由はすぐさまわかった。
 公主の裳裾が汚れているのだ。
 土か何かだろうが、そんな姿を婚約者に見させるわけにはいかない。
「はい」
 そんなことにお構いなしにホウチョウは、箱をソウヨウの前に置く。
 漆塗りの文箱を三つばかり。
「お手紙」
 ニコニコ笑顔でホウチョウは言う。
「姫……?」
 ソウヨウは目をぱちくりさせる。
「シャオと逢えなかった間に書いたお手紙なの。
 十三歳ぐらいかなぁ、一番古いのは。
 いつか渡そうと思って、隠しといたのよ。
 思い出したから、渡しに来たの」
「ありがとうございます」
 ソウヨウは嬉しそうに微笑んだ。
「用はそれだけだから。
 またね、シャオ。
 みんなに怒られちゃうから、帰るね」
 ホウチョウはそう言うと、ヒラリと踵を返す。
 来たときと同じように唐突に帰って行った。
「今まで生きてきて良かったぁ」
 へらっとソウヨウは笑う。
 先ほどまでと言っていることが矛盾しているが、本人は全く気にしていない。


 その日の夜。
 満天の星々を従えた真十鏡が頂に登る頃。
 ソウヨウの書斎はまだ明るかった。
「まだ、お眠りにならないのですか?」
 夜の警邏(けいら)を兼ねてモウキンが書斎に顔を出した。
 灯火に照らされて、緑みが強くなった瞳がびっくりしたように瞬く。
「もう、そんな時間ですか?」
 ソウヨウは丁寧に紙を折り目に合わせてたたむ。
 それから、窓の外を振り仰ぐ。
「いつの間にこんな時間になったんでしょうか……」
「熱中していると、時はあっという間に過ぎていくものですよ」
「ですが。
 いけませんね、そろそろ眠らなければ」
 漆塗りの文箱に紙をしまう。
「大司馬は贈らないのですか?」
 モウキンは微笑んだ。
「え?」
 ソウヨウはきょとんとする。
「出せなかった書簡。
 出さなかった詩」
「あれはダメです!
 あんなの、姫に見せられません!!」
 ソウヨウは赤面する。
「そうですか?
 きっと、お喜びになると思いますけど」
「いけません!
 みっともないです。
 技巧も何もあったもんではありませんし、心情に迫るものもありませんし。
 全然、ダメなんです!」
 男は好きな娘の前では、良いカッコを見せたいものである。
 ましてや二十歳前ともなれば、それは顕著になる。
 ソウヨウも例外ではなかった。
 モウキンは若者らしい反応に目を細めた。


 後日、十六夜公主の元へ過去の手紙が出されたのは言うまでもないことである。
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